新専門医制度について、女性医師などのキャリアや地域医療への配慮が継続的になされるような「安定した仕組み」が存在しない―。こうした現状を改善するため、厚生労働省は制度の改正に着手する見通しだ。専攻医の専門研修に関しては、「あらかじめ、国、都道府県の意見を聴かなければならないこととする法改正を検討中」としている。新専門医制度はどう変わるのか。【新井哉】
■診療科別の必要医師数が「不明確」
なぜ法律を改正し、「安定した仕組み」を設ける必要があるのか。厚労省は「現在、医師数は年々増加している一方、その増分は一部の診療科に偏っている」と指摘。また、診療科ごとの労働時間に「大きな差」が生じていることを理由に挙げている。
例えば、病院勤務医(常勤)の週当たりの平均勤務時間については、厚労省の資料によると、精神科が50時間45分となっている一方、救急科は63時間54分で13時間の開きがある。
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