2017年に発生した医療機関の倒産は25件で、前年の34件から9件減少したことが帝国データバンクの調べで分かった。これは、15年と同じで2000年以降では過去3番目の少なさ。倒産の形態別では、運営母体が消滅する「破産」が19件と全体の76.0%を占め、事業を継続しながら再建を目指す民事再生法の適用を申請したのは6件(24.0%)だった。【兼松昭夫】
17年に倒産した医療機関の内訳は、病院2件、医科診療所13件、歯科診療所10件。病院は、2000年以降では15年(1件)に次ぐ少なさで、いずれも民事再生法の適用を申請した。また、医療機関全体での主な要因は、「販売不振」(13件)、「経営者の病気、死亡」(5件)、「設備投資の失敗」「放漫経営」(いずれも2件)などの順だった。
帝国データバンクによる倒産のカウントは、破産手続きの開始手続きや民事再生法の適用の申請など法的な整理が対象で、資金ショートによる銀行取引停止などは含んでいない。
医療機関の倒産は09年の52件をピークに減少傾向にある。16年には前年比9件増の34件が発生したが今回、再び減少した。
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