【株式会社メディチュア代表取締役 渡辺優】
■病院での入退院支援はますます重要に
6月21日の中央社会保険医療協議会(中医協)の「入院医療等の調査・評価分科会」では、入退院支援についての議論が報道された。(「入院前からの退院支援」の評価が論点に)
次回の診療報酬改定で議論されるとみられる「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の厳格化などを乗り越えるためには、退院支援強化が重要であることをこれまでも述べてきたが(退院支援強化で看護必要度厳格化を乗り越える)、今回示された「入退院支援が重要である」というメッセージは相当強力なものだろう。
入院医療等の調査・評価分科会では、退院困難理由についての調査結果が示された。例えば、7対1病棟では、「転院先の医療機関の確保ができていないため」が一番だった=グラフ1=。
グラフ1 一般病棟入院基本料7対1病棟における「医学的には外来・在宅でもよいが、他の要因のために退院予定がない」患者の退院できない理由(最も該当するもの)
中医協「入院医療等の調査・評価分科会」平成29年度第3回(2017年6月21日)資料を基に作成
注:退院できない理由の多い順に並べ替えているため「上記の全体の調整・マネジメントができていないため」は「自宅に退院、または施設に入所すれば経済的な負担が増えるため」「転院先の医療機関の確保ができていないため」「その他」以外の項目を指している
一方で、「入所先の施設の事由により退院先の確保ができていないため」という施設への退院は4番目に挙がっている。
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次回配信は7月19日5:00を予定しています
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