かかりつけ薬剤師による服薬指導などへの評価として昨年春に創設された「かかりつけ薬剤師指導料」の算定対象患者の絞り込みに焦点が当たっている。CBnewsでは読者アンケートを実施し、同指導料をどんな患者に算定しているのかを聞いた。【佐藤貴彦】
調査は、4月6-21日にインターネット上で行い、薬剤師100人から回答を得た。回答者の勤務先はグラフ1の通り。このうち、薬局で勤務するか、薬局を経営している66人に、具体的な患者像を幾つか示し、かかりつけ薬剤師指導料の取得を目指すかどうかをそれぞれ答えてもらった。
■医薬分業の効果示すためにできた指導料
かかりつけ薬剤師指導料ができたのは、患者のために専門職がタッグを組み、薬物療法の安全性と有効性を高める医薬分業の効果を疑問視する声があるためだ。
医薬分業の効果として、例えば保険薬局の薬剤師が複数の処方元の投薬内容をチェックし、重複を防ぐことなどが想定されている。しかし実際には、一つの医療機関の前に開設し、そこからの処方せんばかり受け付ける門前薬局が少なからずある。
医療機関の「門前」にあると、受け付ける処方せん枚数が安定し、経営しやすいことなどが理由だが、厚生労働省は、立地だけに依存して処方せんを集める薬局を一掃する方針を明示している。昨年春の診療報酬改定でできたかかりつけ薬剤師指導料とかかりつけ薬剤師包括管理料には、患者の服薬情報を一元的・継続的に把握して指導するという薬局薬剤師の基本的な機能を徹底させ、医薬分業の効果を示す狙いがある。
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