今後、地域連携が強化される中で、通所リハビリテーションと通所介護の役割分担は明確になる-。全国デイ・ケア協会の斉藤正身会長は、軽度の人はデイサービスを利用しつつ、状態が落ちないように上手に通所リハを活用していく方法が有効とみている。機能と地域連携を強化することで、通所リハは地域包括ケアのリハビリ拠点になるという。【大戸豊】
■多くの人に「リハの目」が入るように
斉藤会長は、通所リハはもともと「デイケア」と呼ばれ、多機能・多目的が一番のメリットだったと言う。ただ、通所リハに変わってから、“訓練”の側面が前に出て、生活の視点が薄まりつつあると感じている。
「通所リハは、通所介護と変わらない」という声も聞く。斉藤会長は、デイサービスと同じように、通所リハも週に○回通うといった従来の在り方も見直していく必要があると考えている。
例えば、通所リハに通う軽度の人や中度の人は、デイサービスに移ってもらい、その上で、月1回、あるいは3カ月に1回の頻度で通所リハに来てもらうことも有効とみている。
リハビリの提供量を利用者の状態に合ったものにし、定期的に評価しながら、機能低下を防いでいく。また、通所リハに来てもらうことで、多くの人に「リハの目」が入るようにする。そのためには、通所リハと通所介護の連携が欠かせない。
(残り1614字 / 全2176字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】