厚生労働省は28日、社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会に、介護福祉士の養成課程の見直しに向けた大まかな方針やカリキュラムの見直しの具体例などを提案した。カリキュラムの見直しの具体例として認知症に関する学習内容の充実などを挙げている。委員会では、大きな異論は出なかった。同委員会では来月にも介護福祉士の養成課程や役割の見直しなどに関する取りまとめを行う。それを踏まえ、来年度には介護福祉士の養成課程の見直しに向け、具体的な検討が開始される見通しだ。【ただ正芳】
今後の高齢者の増加に伴い、介護サービスを利用する人のニーズはより複雑化し、多様化することが予想され、それに対応できる介護人材の質の向上も求められる。さらに厚労省が昨年6月に発表した推計によると、2025年までに新たに約38万人の介護人材を追加で確保する必要があるとされている。
こうした状況を踏まえ厚労省は、介護人材に関する今後の方向性として▽介護のチームケアを推進するため、一定のキャリアを積んだ介護福祉士をチームリーダーとして育成する▽介護ニーズの複雑化・多様化・高度化に対応できる介護福祉士を養成する▽介護未経験者を含む多様な人材の参入を促進する▽介護人材が意欲・能力に応じた役割を担うことができる仕組みの構築-を提示。さらに、その方向性に合わせ、介護福祉士の養成課程の見直しやチームリーダーの役割などについても提案した。
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