医療機関のウェブサイトへの規制が変わる。医療機関のウェブサイトの内容に、虚偽や誇大な表現などがないかを厚生労働省から委託された事業者が監視する「ネットパトロール」が、間もなく動きだす。また、規制範囲を拡大する医療法改正案が10日に閣議決定され、今国会に提出された。違反すると行政機関による改善命令が出されたり、処罰されたりすることもある。医療機関のウェブサイト担当者は、制度改正の動向や、これからまとめられる医療機関のウェブサイトについてのガイドラインなどをしっかりチェックしておく必要がある。【君塚靖】
医療広告は、以前から医療法で規制されていたが、医療機関のウェブサイトは、医療機関のバナー広告やディスプレイ広告、リスティング広告等やそれとリンクする医療機関のウェブサイトを除いて、原則的に対象ではなかった。
ただし、記載内容や表現によっては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法・旧薬事法)や「不当景品類及び不当表示防止法」などの規制がかかる場合もあった。近年、美容医療サービスに関する消費者トラブルが発生し、全国の消費生活センターなどに相談が多数寄せられていた。
そこで厚労省は、昨年3月に「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を立ち上げ、医療関係者や有識者の委員らと議論を重ね、9月に「医療機関のウェブサイト等の取扱いについて」の意見を取りまとめた。
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