【特集「Choosi ng Wisely」持続可能な医療のために」
プライマリ・ケア連合学会丸山理事長に聞く(2016/07/21)
研修医のChoosing Wisely(2016/07/14)
医学生のChoosing Wisely(2016/06/29)
日医・横倉会長×徳田医師対談(2016/06/27)
若手医師のChoosing Wisely(2016/06/09)
医療現場のChoosing Wisely(2016/06/02)
Choosing Wiselyは医療肯定(2016/05/26)
山口執行理事にインタビューした。 この国で、診療ガイドラインを通じて、医療の質の向上を目指すことになって、まだ14年から15年程度です。診療ガイドラインの中には、EBMの観点から遅れているものもありますし、最先端の領域に到達しているものもあります。診療ガイドラインは発展途上であり、まだまだ改善の余地はあります。 私たちMindsは、診療ガイドラインを作成するための方法を学会に提案をする立場です。科学的根拠をシステマティックレビューという手法でまとめて、治療や検査に複数の選択肢がある場合、それぞれの選択肢の「良い」面と「悪い」面を総合評価し、その上で、どの治療や検査をすればいいかを推奨するのが、診療ガイドラインだと定義しています。 この定義に基づいて、診療ガイドラインの作成を学会に提案したのが2014年です。米国のナショナルインスティテュートオブメディシン(IOM)が同様の提案をしたのが11年なので、まだ歴史は非常に浅いものです。今の診療ガイドラインは、問題があるとの声も聞かれますが、Mindsでは未来志向で、よりよい診療ガイドラインになるように学会に提案をしています。
診療ガイドラインもChoosing Wiselyと同様に、患者の価値観を重視した医療、Value based medicine(VBM)の実現を目指してしています。このVBMとは、EBMと相対する考え方ではなくて、EBMの進化形だととらえています。
そこでMindsでは、医師が診療に際して最新のエビデンスを十分に活用できるように支援し、患者・市民が病気の基本を理解した上で、診療の基礎となる最新のエビデンスを医師と共有できるようにすることを目標に、診療ガイドラインに関連する情報をインターネット上で公開しています。
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