中小病院の経営環境は厳しいものの、黒字の病院があることも確か。2013年度の経常利益が黒字の「勝ち組」病院と赤字だった病院との違いを、厚生労働省の発表資料を基に考える。【佐藤貴彦】
自治体病院では、黒字の割合は46.0%。療養型病院に限ると63.6%が黒字だが、ケアミックス病院では31.5%にとどまる =表= 。
同調査では、病床規模ごとの傾向も明らかにしている。これを基に、開設者が医療法人の病院について、経営状況を病床規模ごとに比較すると、経常利益を医業収益で割って算出する「経常利益率」の平均値は、療養型病院やケアミックス病院だと病床規模が大きい方が高いことが分かる。ただ、一般病院では49床以下の施設の平均値が最も高く、病床規模が大きいほど黒字の病院が多いとは言えない =グラフ1= 。
では、中小病院の黒字と赤字の差は、どういった部分にあるのだろうか。ここからは、医療法人が開設する中小病院を、「49床以下」と「50床以上99床以下」、「100床以上」の3つに分けて、それぞれの黒字病院と赤字病院の差を見てみる。
16年度改定、大注目の報酬はこれだ!-改定に負けない中小病院(上)
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