団塊の世代が75歳以上となる2025年―。医療界ではここ数年、未曾有の超高齢化による「25年問題」が盛んに叫ばれ、病院経営を取り巻く環境は厳しさを増している。経営トップの言葉から、今後の病院経営について考える。 |
主に東北地方で病院や介護施設などを運営する「南東北グループ」が、西に勢力を拡大させている。17年夏には大阪市内でクリニックを開設するほか、その2年後には、東京都世田谷区に病院と介護施設を併せた複合型施設もオープン。さらに、マレーシアで初の海外進出の計画も動きだしている。同グループの渡邉一夫総長は25年に向け、「国の方針に合わせるだけでなく、その先を見据えなければならない」と喝破する。【敦賀陽平】
同グループでは現在、福島県を中心とした8つの病院に加え、クリニック(11施設)や介護施設(14施設)など幅広い施設を運営。7年前には、民間の医療機関としては国内初となる陽子線治療施設も開設し、職員数はグループ全体で7000人に上る。人件費だけで300億円に達するが、渡邉総長は「(収支の)マイナスは1カ所もない」と言い切る。
永生会・安藤氏「18年が最大のヤマ場」―トップが語る25年の病院経営(1)
企業ノウハウで「医療の質向上と効率化を」―トップが語る25年の病院経営(2)
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