労働安全衛生法の改正に伴い、今年12月から「ストレスチェック制度」が始まる。今のところ、メンタルヘルス対策に熱心な一部の企業を除き、様子見の企業も多いが、実際に企業が対応し始めれば職場のメンタルヘルスに精通した医師の需要が一気に高まるとみられる。そこで、長年、産業医活動を続ける精神科医の神山昭男氏(東京精神神経科診療所協会会長)に、同制度に精神科医がどうかかわるべきか聞いた。【坂本朝子】
双方の立場でかかわってきた経験を通し、神山氏は産業医活動をする際の精神科医は臨床的な面接技術をそのまま当てはめるのではなく、職場に即した形にする必要があると言う。具体的には「『この人はうつ病かな?躁うつ病かな?』というように、診断名にその人を当てはめるのではなく、仕事上、何か差し障っていることはないかに目を向け、対話で問題の本質に迫っていく」と説明する。そして、職場のメンタルヘルス対策の重要性が増す中、そうしたスキルがこれからの精神科医や産業医には求められるのではないかと語った。
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