「最期まで自分らしく生きる」と題し、本人の意思決定を支援するツールの活用方法をテーマにした公開ワークショップが、このほど開かれた。社会技術研究開発センターが主催したもので、心身が衰えてから、最終段階に至るまでのプロセスを考慮しながら意思を書き留める「心積りノート」や、認知症の人の医療の選択をサポートするためのガイドブックが紹介された。【大戸豊】
ワークショップではまず、自分が老いていくことを見越して、どのように生きようか、どのようにしてもらいたいかなどを考えておくためのツールとして「心積りノート」が紹介された。
研究代表者である東大大学院人文社会系研究科の清水哲郎特任教授は、ノートを一つのきっかけにして自分の人生に目を留め、どのように生きてきたのか、今後どのように生きたいのかを考えることが大切とした。
清水氏は、心積りノートを書く上で、「心身のポテンシャルの時間経過」を意識することが必要になるという。これまでは、人生の最終段階だけを見て意思決定をしようという考えがあったが、最終段階に至るまでのプロセス全体を眺めながら、意思決定が必要になった時を見据えつつ、「心積り」を書き留めておくことが重要という。
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