日本病院薬剤師会関東ブロック第45回学術大会がこのほど、茨城県つくば市で開かれ、慢性期医療における薬剤師業務をテーマにしたシンポジウムが行われた。シンポジウムでは、療養病床に勤務する薬剤師が患者の検査値を確認して医師に投与量を提案したり、持参薬の確認を通じて、不要と思われる薬剤の中止を提案したりするといった事例が報告された。また、回復期リハ病棟に勤務する薬剤師は、認知機能検査の測定値を利用し、薬の自己管理ができるかどうかを評価するのに役立てるなど、在宅にも目を向けた取り組みが紹介された。【大戸豊】
千葉市にある総泉病院薬剤部の一本木之人氏は、療養病床における薬剤師の取り組みについて発表した。
同院では、2010年4月30日の厚生労働省医政局長通知※を契機に、薬物血中濃度や薬効の判定に必要な検査項目について、医師と事前に合意した上で、薬剤師も検査オーダーできる体制を整えている。また、持参薬を鑑別する際、終了後の代替薬を医師に提案しているという。
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