医療保険制度の改革に向け、地域の特性に応じた医療体制を整備するため、都道府県単位に再編された保険者に、診療報酬の単価や分配などの決定権を委譲すべきとする政策提言を東京財団が取りまとめた。提言をまとめた研究チームのメンバーである同財団の亀井善太郎・政策研究ディレクターは、16日に東京都内で開かれた懇談会で、「今の中医協（中央社会保険医療協議会）でいいのかという話だ」と述べ、診療報酬の現行の決定過程は中央集権的で地域住民の声が反映されにくいと問題提起した。【丸山紀一朗】

　同財団によると、この提言は同財団の「医療・介護・社会保障制度の将来設計プロジェクト」（プロジェクト・リーダー＝三原岳研究員）の研究成果を基にしたもの。同プロジェクトでは2012年にも提言をまとめており、今回は医療保険に焦点を当て、必要な制度改革のあり方を示した。

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