厚生労働省は4月、強制的な入院形態である措置入院や医療保護入院、さらに隔離や身体的拘束など患者の行動制限を判定する権限を持つ精神保健指定医20人の資格を取り消した。処分理由は、指定の申請時に提出する症例のレポートに、申請者が治療などに十分かかわっていない症例を記載したほか、その指導役である指定医もその内容の確認を怠ったためとされた。この不正の背景にはどのような課題があるのか-。指定医の登録研修機関である日本精神科病院協会の副会長で、中央社会保険医療協議会の委員でもある長瀬輝諠氏に話を聞いた。【丸山紀一朗】
長瀬副会長は、精神保健指定医の重要性をこのように強調する。
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