2017年度から始まる新たな専門医制度をめぐる議論が先月、京都市内で開かれた日本医学会総会の学術講演の場で、日本専門医機構の池田康夫理事長も交えて繰り広げられた。会場の医師からは、新医師臨床研修制度導入時のように医師の地域偏在が加速しないか、広告や標榜科目に影響はないかなど、さまざまな不安や疑問がぶつけられた。【坂本朝子】
千田氏の説明によると、新制度創設へ向けた進捗としては、19の基本領域とサブスペシャルティ領域の2段階構造となることが決まっているが、現在、それぞれの基本領域で研修プログラムの整備基準の検討が進められているところだという。既に3分の1くらいの領域でモデルプログラムを作成済みで、今年度中にはそれを開示し、それぞれの地域で研修施設群を構成し、研修プログラムを作ってもらう流れだとした。
一方、サブスペシャルティ領域に関しては、旧機構で認定している29の領域のほかに、まだ認定されていない領域が30以上あり、さらに新たに希望する学会や団体などもあることから、今後、「数あるいは種類をどうするかが課題」とし、類似した領域で幾つも専門医が乱立する事態は避ける方向で検討中だという。
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