医師主導臨床研究での不正が相次いで発覚し、臨床研究のガバナンス体制の強化や倫理教育が課題となる中、臨床研究や医師主導治験の中心的な役割として期待される「臨床研究中核病院」(中核病院)が4月から医療法上に位置付けられ、施行される。その承認要件を取りまとめた「医療法に基づく臨床研究中核病院の承認要件に関する検討会」の座長を務めた楠岡英雄氏(国立病院機構大阪医療センター院長)に話を聞いた。【聞き手・坂本朝子】
承認の要件としては、まずまず、皆さん方が納得できる形になっていると思います。どういうことを評価するかという項目に関しては、あまり奇異なものは入っていません。
問題は、その中で研究の件数とか医師などの人数のところで、中核病院よりスタートが早く、体制の整備が進んでいると考えた早期・探索的臨床試験拠点である5か所・6病院の中央値を基準にした点です。考え方としては悪くはないと思いますが、やはり、ちょっと厳し過ぎるという意見もあります。
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