今年の通常国会に関連法案が提出される予定の医療保険制度改革では、紹介状を持たない初診患者からの定額負担の徴収を原則として義務化したり、一般病床などでの入院食の患者負担を増額したりと、病院経営に大きく影響し得るメニューが検討されている。【佐藤貴彦】
検討する事項としては、医療機関同士の機能分化を進めるための「外来に関する給付の見直し」や、在宅療養との公平を確保するための「入院に関する給付の見直し」などを列挙。さらに、17年度までを目途に必要な措置を講じるため、今年の通常国会に必要な法案の提出を目指すとも定めている =表、クリックで拡大= 。
適正化の方向性の検討は、社会保障審議会医療保険部会で昨年4月にスタート。この中で厚生労働省は、それぞれの事項の見直し案を示している。
■定額負担導入、背景には現行制度の活用不足
「外来に関する給付の見直し」の具体策として厚労省が提案するのが、大病院の外来を紹介状なしに受診した患者に定額負担を求める新制度の導入だ。
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