1979年の琉球大以来の医学部新設が、実現目前となっている。東北地方の医学部新設では今年9月、文部科学相が東北薬科大(仙台市青葉区)を設置主体に選んだ。同大は新設に向けて教員約180人を公募中で、2016年4月の開学を目指している。また、政府の国家戦略特区に指定されている千葉県成田市でも、国際医療福祉大(栃木県大田原市)と連携し、医学部を新設するための具体的な議論が進んでいる。神奈川県も同じく特区の枠組みで新設を検討している。【丸山紀一朗】
東北の医学部新設をめぐって、東北薬科大が設置主体に選ばれるまでには紆余曲折があった。文科省と厚生労働省、復興庁が、震災からの復興や医師不足に対応するため、東北に1校に限って新設を認可するとの方針を出したのは、ちょうど1年前の12月。方針には、新設に必要な条件として、教員となる医師などの引き抜きで地域医療に支障を来さない方策や、卒業生が地域に残って医師不足の解消に貢献するための方策などが盛り込まれた。
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