日本救急医学会と日本集中治療医学会、日本循環器学会の3学会は、今月4日に公表した「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン」を現場で活用してもらおうと、医療関係者に対し、併せて公表したガイドラインの「Q&A集」の利用を勧めている。これまで3学会に寄せられた「重症と判断されたら治療されないのか」といった質問に対し、「回復に向けて全力を尽くす」などと3学会の専門家が適切な助言を行っている。【新井哉】
「ガイドラインの位置付けや使用する際の疑問点も存在すると思うので、このQ&Aを参考にしてもらいたい」。ガイドラインの作成にかかわった、日本救急医学会の横田裕行理事は、Q&A集が現場の医療者が直面する疑問点の解消や、患者に対する最善の治療につながることを期待する。
救急医療の現場では、偶発的に受傷した重篤な外傷や、予期しない疾病で意識のない患者が少なくない。横田理事は「自らの意思表示ができず、終末期の意向を確認するのは困難な事例がある」と話す。患者の家族や関係者も、切迫した事態を受け入れる余裕がなく、冷静な判断ができないという。
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