日本デイケア学会第19回年次大会がこのほど東京都内で開催された。シンポジウムでは、高齢者の地域生活を支えるためのデイサービスのあり方などが話し合われ、認知症の人を不安にしないためのケアや社会的な役割を持ってもらうための方法などが示された。また、地域で高齢者に関する問題が起こっても、社会資源を活用して解決できる“トラブルシューター”の育成も求められているという。【大戸豊】
社会福祉法人共友会(石川県小松市)の岩尾貢理事長は、デイサービスと地域とのかかわりをテーマに講演した。
岩尾氏は、現在のデイサービスが、当事者に役割や生きがいを提供しているのか、単に食事や入浴、レクリエーションなどを提供しているだけになっていないかと疑問を呈した。
岩尾氏は、リネンクリーニングの福祉工場(就労継続支援A型事業所)を運営しているが、そこでは認知症の人にもタオルをたたむ作業をお願いし、給与を支払っているという。
また、厚生労働省が推進する「新しい総合事業」では、予防がキーワードになっているが、元気な高齢者が生活支援の担い手になることで、その高齢者も社会的な役割や生きがいを得たり、介護予防にもつながると指摘した。
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