社会保障審議会医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)は15日の会合で、紹介状なしに大病院を受診する患者に対して、さらなる自己負担を求める新制度などをめぐり議論した。同制度の論点として厚生労働省は、初診・再診ともに負担の対象とした上で、救急患者や、大病院の医師が逆紹介を行っていない再診患者などは除外する案を示し、おおむね了承を得た。また、負担金の額や大病院の定義については多くの委員が同様の意見を述べたが、徴収した負担金の取り扱いでは一致しなかった。【佐藤貴彦】
■負担金は5000円程度、救急患者など対象外に
紹介状を持たずに大病院を受診する患者に新たな自己負担を求める新制度は、外来医療の機能分化を進めるのが狙い。機能分化を進める施策として現在、200床以上の病院が、紹介状を持たずに受診した患者などから「選定療養費」を徴収できる仕組みがある。しかし厚労省によると、200床以上の病院の中でその仕組みを利用しているのは初診で45%、再診で4%にとどまっているという。
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