厚生労働省は10日、医療用検査薬を一般用検査薬として認める際の一般原則の見直しに関する骨子案を、薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会に示し、おおむね了承された。骨子案では、「採取に際して侵襲性のない検体を対象とする」とし、血液検体は見送った。検査項目については、「悪性腫瘍や心筋梗塞など重大な疾患」の診断に関するものは除くとしたほか、委員からは「遺伝性疾患」も加えて明記すべきとの意見があった。【丸山紀一朗】

　一般用検査薬として現在認められているのは、尿糖と尿タンパク、妊娠検査薬の3種類。検体については現状、検査の必要量が容易に採取できるほか、特別な器具などを必要としないなどの条件があることから、尿と糞便のみが適当とされている。今回の見直しに当たり、臨床検査薬業界からは、「鼻汁、唾液、涙液など侵襲性のない検体」のほか、「穿刺血、咽頭拭い液、口腔内擦過検体など侵襲性が少ない検体」も対象とすべきとの要望が出ていた。

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