69回目の終戦の日を迎えた。戦争を体験した人たちは高齢になり、若い世代に語り継ぐ機会が少なくなっている。そうした中、戦争で腕や足を損傷し、義肢を装着して第二の人生を歩んだ戦傷病者に焦点を当てた企画展が、7月下旬から「しょうけい館」(東京・千代田区)で開催されている。そこでは、義肢の歴史を時代ごとに解説しているほか、実際に使われていた義手や義足を展示。戦傷病者が最新の医療でリハビリテーションを受けて社会復帰する姿も紹介している。その様子や、義肢の進化などをリポートする。【松村秀士】
地下鉄の九段下駅を出て、日本武道館を背に靖国通りを少し歩き、路地を右に入った所に「しょうけい館」がある。同施設は、戦傷病者やその家族が経験した労苦を後世に伝えていくために厚生労働省が2006年に開設した。
今夏の企画展のテーマは、「義肢に血が通うまで~戦傷病者の社会復帰と労苦~」。戦争で手や足を失った人が、義肢を使ってリハビリテーションや職業訓練などを行い、社会復帰を目指した過程を写真や実物を交えて紹介している。開催は9月15日まで。
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