「笑いの力でコミュニケーション革命を起こし、医療現場を元気にしたい」-。そう話すのは、“日本初!漫才セミナー講師”と称する、元吉本興業のお笑い芸人で現役放送作家2人組みの「Wマコト」。笑いの現場のオモテもウラも知り尽くした彼らは、笑いが人を喜ばせるコミュニケーションであり、そこに法則があると見出した。その法則を使えば誰でも質の高いコミュニケーションスキルを身に付けられる。そう確信した彼らが始めたセミナーは医療業界で大人気。何が医療者を引きつけるのか、その秘密を探った。【坂本朝子】
Wマコトの中山真さんと中原誠さんは、出会った時は別々の漫才コンビで活動していたが、「いいボケしてるやん!」「いいツッコミしてるやん!」と互いに思い合う仲だった。その後2人は放送作家に転向。東京と大阪で離れていた時期もあったが交流を絶やさず、4年ほど前から一緒に講演活動をするようになった。「笑いが互いを引き寄せた」、中山さんは照れながらそう話す。
彼らがセミナーを始めたのは、芸人として表舞台に立った経験と、放送作家として笑いの現場を裏側から見るようになった経験とで、いろんな角度から「笑い」を考えられるようになったからだという。2人は次のように話す。
「笑いの効果とか、芸人さんが使っているコミュニケーションというのを2人で研究し始めたら、笑いの取り方とか、いろんな発想や表現とかに共通点があって、“1+1=2”みたいに公式化したら、芸人さんだけじゃなくて一般の方にも使えるコミュニケーションだって、ぱーんっとひらめいたんですよ」(中山さん)
「近年、どの世界でもすごくコミュニケーション力が求められていますよね。だから、みなさんに使っていただけるように落とし込んでいけたらと考えました。芸人さんの話って面白くて、魅了されて、聞いてしまいますよね。それってコミュニケーション力だと思うんですよね」(中原さん)
そして、2人はその考えを発展させ、具体的な方法に落とし込んだ「笑いの方程式」を基に、現在の講演研修スタイルを築き上げていった。中でも医療業界に大人気で、既に100か所ほど回っているという。
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