薬薬連携の中心的な存在として期待―誕生!がん治療“リエゾン薬剤師”(上) はこちら
薬局側にとって、薬薬連携を進められない原因は大きく2つある。「やりたいけれど、どうしたらいいのか分からない」という知識の不足。もう一つが、患者の病状を知ることができないという情報の制約だ。
和泉市にある府中病院は今年7月から、抗がん剤の種類や量などを記載した治療計画書「レジメン」を患者のお薬手帳に添付する新たな試みを始めた。
同病院では以前から、レジメンの一部をホームページ上で公開していたが、薬局側が閲覧したケースは少なかった。薬局からの疑義照会の際、レジメンを見れば解決していたかもしれない事例もあったという。
「もう一歩踏み出してお薬手帳まで広げないと、情報がきちんと伝わらないのではないかと思った。有用かどうか反応を見ながら、やり方を検討していきたい」。薬剤部のリーダーで、外来がん治療認定薬剤師の富士谷昌典さんはこう話す。
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