安達さんが看護師の免許を取得したのは28歳の時。看護師としては遅咲きだ。看護学校に入学する前は、23歳まで幼稚園の養護教諭を務めていた。
「医療の勉強をするために看護学校に入ったんです。卒業したら養護教諭に戻るつもりでしたが、気が変わってしまって…。学んでいるうちに、看護師を続けたいという思いが強くなりました」。安達さんはこう振り返る。
1993年春、伊丹病院に就職した安達さんは、次第に体に異変を感じるようになる。病棟での勤務中に突然、右目が見えなくなり、球後視神経炎と診断を受けた。しばらく眼科で経過観察を続けていたが、今度は脚に力が入らなくなり、97年に阪大医学部附属病院に入院。そこで初めて、多発性硬化症であることを知らされた。
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