「震災後、せっかく助かった命が失われる現実がある」-。避難生活での体調悪化による災害関連死は、阪神大震災で約900人、東日本大震災で約2900人に上る。こうした現実に危機感を覚えた医療者や海事の専門家らが集まり、災害時に大型船舶を避難所として活用し、医療や福祉を提供できるかについて考えるフォーラムが先月、神戸市内で開催された。兵庫県医師会などでつくる「兵庫県民の医療と福祉を守る会」主催で、約350人が参加した。【坂本朝子】
その上で、「船には冷暖房も水もある。そこに、JMAT(日本医師会災害医療チーム)がずっと詰めれば、通常医療を十分にカバーできる」と述べ、この構想が実現可能か、実現するにはどうすればよいかを一緒に考えたいと参加者らに呼び掛けた。
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