この解の一つに、エラープルーフがある。かつてフール(=ばか)プルーフと呼ばれたが、今は、エラーと言い換えるのが一般的。人のミスの発生確率を下げるために、作業方法に工夫をすることだ。厚生労働省が創設を目指す医療事故調査制度の目的は、原因究明と再発防止だが、再発防止に向けた議論はほとんどされていない。専門家に聞き、再発防止へのヒントを探った。【君塚靖】
質マネジメントシステム(QMS=Quality Management System)を導入する医療機関が増えている。早大理工学術院の棟近雅彦教授は、QMSの専門家だ。棟近教授は、「今、病院はチーム医療といわれ、組織で医療を提供しているので、仕組みが整わなくてはいけない。製造業と同じようにQMSを導入する必要がある。安全であるということを含め、質の高い医療を仕組みで保証することが大事になる」と強調する。
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