西山は27歳の時、人生で初めてゴルフクラブを握る。当時勤めていた臨床検査機器メーカーの社内コンペに、人数合わせで呼ばれた。練習場に2回通ってからのコースデビュー。結果は散々だったが、その飛距離が社内で話題となる。
「(ボールに)当たったら男より飛ぶ」―。
小中学校では水泳、高校と大学ではハンドボールに熱中した。持ち前の運動神経に、身長176センチの恵まれた体格。西山のショットは、男性社員をも凌駕した。
それから2年後の1996年秋、西山は大阪市内のゴルフスクールに通い始める。そして、そこでインストラクターに掛けられた言葉が、その後の人生を決定付けた。
「プロにならないか」―。当時、西山は29歳。新しいことに挑戦できるのは、これが最後かもしれない。翌年春、西山は会社を辞め、スクールの特待生としてプロを目指すことになった。
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