このほど「日本臨床腫瘍薬学会学術大会2014」が千葉市で開かれ、がん患者が安心して在宅で過ごすための取り組みをテーマにシンポジウムが行われた。全国薬剤師・在宅療養支援連絡会との共催で、実際に在宅を訪問している薬剤師からの報告や提言があった。特に病院との情報共有を求める声が出た。【大戸豊】
長富氏は在宅に特化した薬局「ファーコス用賀三丁目薬局」(東京都世田谷区)に勤務しているが、過去3年間(今年2月末まで)に同薬局で対応したがん患者215人について調べた。関与期間は平均50日程度で、訪問回数は平均5.4回だったが、1、2回訪問した後で患者が亡くなるケースも多いという。また、医療用麻薬を提供したのは全体の6割程度、TPN(高カロリー輸液)も6割弱だった。長富氏は調査を通じて、看取りの関与が増えているという印象を持ったと言う。
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