愛仁会グループは、大阪府を中心に病院や診療所、介護施設など、40施設余りを展開する関西有数の病院グループだ。
急性期病院は高槻病院(高槻市)、千船病院(大阪市)、井上病院(吹田市)、明石医療センター(兵庫県明石市)の4施設で、井上病院を除く3つの病院が7対1入院基本料を算定している。今改定では、7対1の施設基準が厳格化されたが、すべての病院で7対1を維持できる見通しだという =表= 。
改定で一番のプラス要素となったのは、「回復期リハビリテーション病棟入院料1」で病棟への医師と社会福祉士の専従の配置を評価する「体制強化加算」の新設だ。愛仁会リハビリテーション病院(高槻市)では、月額3.51%相当の大幅な増収となる見込みだ。
また、改定に伴って再編された「診療録管理体制加算」と「医師事務作業補助体制加算」に関しても、グループ内の急性期病院などで上位点数の「加算1」を届け出ており、全体で月額215万円強のプラスになるという。
だが、愛仁会本部の松原正明局長は厳しい表情を見せる。
「正直、7対1に関して、ここまで踏み込んでくるとは想像していなかった。医療の質が伴わないと報酬を与えないという方針を、国は今まで以上に強く打ち出してきた。『総合入院体制加算』を見ても、質の高い病院、地域を引っ張っていく医療機関を、国が選別したような印象も受けた。非常に厳しい改定だった」
(残り1385字 / 全2169字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】