「今回の診療報酬改定は、国民にとって、ある意味で国民皆保険制度が始まった時以来のインパクトだ」―。国際医療福祉大大学院の高橋泰教授がこう話すのは、今回の改定がいずれ日本人の終末期の死に対する考え方にまで影響を及ぼすと考えているからだ。一体どういうことなのか、高橋氏に聞いた。【聞き手・松村秀士】
―今回の診療報酬改定の影響について、どのように考えているか。
今回の改定で、在宅を含めた地域包括ケアシステムで高齢者を支える方向性が示されたことにより、将来的に日本でも北欧型のケアが徐々に浸透していくだろう。つまり、摂食や嚥下ができなくなったときに嚥下訓練を行うが、効果がない場合、延命せずに自然な形で死を迎えるのも珍しくなくなるということだ。
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