「これらのデータに基づく事務局(厚生労働省)の提案はおかしい。さらに詳しいデータを出してほしい」-。中央社会保険医療協議会(中医協)で、支払側・診療側双方の委員の口からよく聞かれるフレーズだ。行政学が専門の森田朗・学習院大法学部教授は、会長として、両側の委員によるより積極的な議論を期待しつつ、時に激しく対立する両側委員の主張をまとめるのに奮闘してきた。2014年度診療報酬改定は、会長として迎えた2度目の改定。中医協を運営する会長の目には、14年度改定はどう映ったのか聞いた。【聞き手・丸山紀一朗】
会長の立場からすると、事前の段階では、消費税の問題をはじめたくさんの課題があり、なかなか大変な審議になりそうだという印象でしたが、比較的順調にいったと思っています。確かに消費税対応については、最終的に公益裁定という結果になってしまいましたが、全体としてはスケジュール通りにスムーズに協議を終えることができました。
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