中央社会保険医療協議会（会長＝森田朗・学習院大教授）は5日の総会で、公益委員による裁定に委ねた消費税率8％への引き上げに伴う対応策について、診療報酬で基本診療料などを中心に点数を引き上げ、補完的に個別項目に上乗せすることを決めた。支払側委員は、「受け入れなくてはならないと承知している」とした上で、「裁定内容は支払側の意見を無視している。全くもって不満」と述べた。【君塚靖】

　中医協では、これまでの慣習で、支払側と診療側で合意できなかった場合、公益委員に判断を委ねる公益裁定に掛け、総会の決定としている。消費増税で生じる医療機関の負担増への対応策については、前回会合までに双方の意見が一致しなかったため、公益裁定にして、その結果を最終決定として受け入れることを確認していた。

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