ベッドコントロールにおいて、空床の把握は最も重要なこと。しかし、診療科ごとの把握はできていても、全体を俯瞰している病院は意外に少ない。大きなホワイトボード一面に全病床の稼働状況を掲示して「見える化」を図る淀川キリスト教病院(大阪市東淀川区)、紙の空床状況確認表を活用する佐藤病院(大阪府枚方市)では、もちろんデータでの情報共有もなされているが、一目で全体の状況を把握できるアナログな手法も欠かせないという。ベッドコントロールがうまくいくかどうかは、この診療科を超えた情報共有が成功の鍵を握る。【坂本朝子】
最も特徴的な取り組みは、病院全体の稼働状況の見える化をして管理していることだ。大きなホワイトボード一面に、病棟ごとに区切った全病床の稼働状況を掲示。埋まっているベッドには患者氏名を、空床の場合には赤く表示することで、どの病棟にどのくらいの空床があるかが一目で把握できるようにした。また、在院日数30日超えの患者や、地域からの紹介患者、問題症例の患者には印を付け、課題を共有する工夫もしている。
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