分娩を取り扱う病院で常勤として働く産婦人科医の2割近くが、妊娠中か小学生以下の子どもを育児中だということが、日本産婦人科医会が公表した昨年の「産婦人科勤務医の待遇改善と女性医師の就労環境に関するアンケート調査」の結果で明らかになった。常勤医師に占める妊娠・育児中の女性の比率は、2008年と比べ倍近く増えたほか、そうした医師の「常勤離れ」も進んでいた。一方、育児中の勤務を緩和させた病院などには、平均医師数が多い傾向が見られた。女性医師の勤務継続に有効な具体策は、どのようなものか-。調査結果からは、そのポイントが読み取れそうだ。【佐藤貴彦】
同会は07年から、分娩を取り扱う病院を対象にアンケート調査を実施。昨年の調査は同年6-8月に行い、対象の1103病院中795病院(72.1%)から回答を得て11月に結果をまとめた。08年以降の調査では、常勤・非常勤の産婦人科医数を男女別に聞いており、常勤医師に占める女性の割合は、08年の30.6%から毎年増加。昨年は39.2%だった。非常勤医師(回答施設の延べ人数)でも、女性の割合は増加傾向で、昨年(41.5%)は08年と比べ4.5ポイント増えた。
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