健康や生活習慣病への関心の高まりを背景に、脚光を浴びている「病院食」。安心感のある病院名と、華やかで洗練されたメニュー写真、そして「患者食」「減塩食」のイメージを覆すおいしさが受け、昨年は病院食レシピ本の出版が相次いだが、それにとどまらず、商標登録によるブランド化や企業とタイアップした事業展開など、病院食をめぐる新たな動きも出ている。【烏美紀子】
このほか、
▽「聖路加国際病院の愛情健康レシピ」(永岡書店)
▽愛媛大「ホテルシェフと大学病院の管理栄養士が考えた おいしくやせる480kcalのレシピ」(PHP研究所)
▽「レストランより美味しいごはんを目指す きよせの森総合病院の極上健康レシピ」(ソフトバンククリエイティブ)
▽「亀田総合病院の『血圧が高め』の人のためのおいしい減塩レシピ」(PHP研究所)
▽「北里研究所病院Dr.山田流『糖質制限』料理教室」(主婦と生活社)
▽「キッコーマン病院監修 はじめての節塩定食」(ポプラ社)
▽「埼玉石心会病院の入院させない健康献立」(主婦の友社)
▽「赤坂見附前田病院 ドクターが教える健康レシピ&献立」(日本文芸社)
▽「大分岡病院管理栄養士のメディカルレシピ」(日本医学出版)
-など、この1年半の間に病院名を冠したレシピ本が続々刊行され、ブームの盛り上がりをうかがわせる。
塩分やカロリーを抑えるもの以外に、国立がん研究センター東病院「がん患者さんのための国がん東病院レシピ」(法研)は、吐き気や食欲不振といった抗がん剤の副作用に焦点を当てたメニューで、在宅で闘病するがん患者の食生活の悩みに応えるなど、通院による化学療法が一般化した近年の医療動向を反映した1冊もある。
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