株式会社サイプレス
ディレクター 安西文雄/アカウントマネジャー 竹中秀郎
中小病院の運命を左右するのは、自分たちの将来像をどれだけ明確に描けるかだ。そのために、利用できるデータを最大限利用しない手はない。7年後に浮かび上がるためのデータ活用術とは?【聞き手・構成 兼松昭夫】
医療は2018年に転換点を迎える。この年にはまず、診療報酬と介護報酬の同時改定が予定されている。医療の機能分化を推進したり、ほかの医療機関や介護との連携を強化したりするためのドラスティックな見直しが行われるだろう。多くの急性期病院が参加するDPC制度では、従来の「調整係数」が、「機能評価係数Ⅱ」とDPC病院群ごとの「基礎係数」にこの年、完全に置き換わる。
さらに、都道府県の医療計画が新しいものに切り替わるのもこのタイミングだ。地域ごとの医療機能は、この医療計画の中の「地域医療ビジョン」に沿って「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4通りに分化していく。地域医療ビジョンは、これら4つの医療機能ごとの需要予測と25年時点での必要量を盛り込んだもので、医療機関からの報告を基に、各都道府県が15年度までに策定する。
医療の機能分化の推進とは、医療機能ごとの現状と需要予測のギャップを埋める作業だ。地域医療ビジョンが出そろう15年から25年までの間に、一気に分化が進むとみられる。
(残り2120字 / 全2715字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】