千葉県船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」の人気で、2013年も盛り上がったゆるキャラ界。ブームは、もはや定番になりつつあり、医療現場にも、病院PRなどに奮闘するオリジナルのキャラが続々登場している。
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■友達いっぱい、よさこいも踊るがぜよ
もみのき病院(高知市)の 「もみくん」 は、最近ぽっこりおなかを少し気にしている、モミの木の妖精。もともとは院内テニスサークルの優勝者に贈られるTシャツのイラストだったが、あれよあれよという間に病院のマスコットキャラに。今年9月には、ぬいぐるみも出来上がった。着ぐるみでない分、フットワークが軽く、スタッフの出張に同行して東京スカイツリーを観光するなど、楽しい毎日だ。もちろん、その様子はフェイスブックにアップ。話す高知弁も愛らしく、みんなの「いいね!」を待っている。
もみくんのすごいところは、ファミリーの多さ。関連法人の病院や施設にも、それぞれ仲間がいるのだ。
もみのき病院のガンマナイフがモチーフという全然似てない弟、 「ガンマくん」 をはじめ、リハビリテーション病院「すこやかな杜」には、清流で知られる仁淀川柄のワンピースがキュートな、いとこの 「スコヤ・カーナちゃん」 とその愛犬 「モーリ」 、社会福祉法人ふるさと会の総合福祉施設「ヘリオス」には、両手から太陽パワーを注入してくれるいとこ 「ヘリ太ふるの介くん」 、内田脳神経外科には、思いやりの泉の妖精 「うちひめちゃん」 、介護老人保健施設「ピアハウス高知」には、姫のお付きで「やり」の達人 「かけはしえもん」 と、実ににぎやか。
さすが、数多くのキャラを生んだ故やなせたかし先生の故郷だ。ちなみに、かけはしえもんの持つ「やり」は「重い」。―そう、思いやりである。
ほとんどのデザインを手掛けたのは、すこやかな杜の作業療法士、杉本徹さん。「患者さんや利用者さんに親しまれるのはもちろん、グループ内の親睦にも役立つキャラに育ってほしい」と話す言葉には、子の成長を願う親心が感じられる。
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