「3割以上の病院が労働基準局から是正勧告を受けたことがある」―。こんな調査結果が明らかになった。日本病院会(日病)が実施した、「地域医療再生を妨げる『制度の壁』に関するアンケート」からは、医療現場の苦しい実情を垣間見ることができる。【丸山紀一朗】
■労基局、医療者の長時間労働など問題視
「労働基準局からの是正勧告をこれまでに何回受けましたか」との質問に、50%が「受けたことがない」と回答した一方、「1回」から「4回以上」と答えたのは合計32%に上った。勧告内容で最も多かったのは、週40時間労働などを定めた労働基準法「32条違反」で59病院、次いで、割増賃金の支払い条件などを定めた「37条違反」で53病院だった。また、時間外および休日の労働について定めた36条(いわゆる「三六協定」)の違反も28病院に上るなど、医療者の長時間労働や時間外、休日、深夜などの割増賃金の扱いが問題視されていることが分かった。
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