社会保障制度改革国民会議（国民会議）が報告書に盛り込んだ社会保障改革を実現させるためのプログラム法案の臨時国会での審議が始まった。国民会議の委員だった国立長寿医療研究センターの大島伸一総長は、キャリアブレインの取材に応じ、「医療の姿は、医師の姿。国民会議の報告書は、医師が変わらなくてはいけないというメッセージ。変わる動機になってほしい」と述べた。【聞き手・君塚靖】

　国民会議は、社会保障政策を、政党やステークホルダーの駆け引きに左右されない状況で協議するために、委員は学識経験者を中心に構成された。2012年11月に初会合が開催され、会合は20回を数えた。大島氏は最近、国民会議の報告書を、「官僚が政治家や医師会などと調整した文書」だとして、内容自体を否定する声が委員の一部から上がっていることに真っ向から反論する。　 　「官僚主導だとか、特定の団体からの干渉はありませんでした。報告書は、委員全員の総意だったはずです。何度も議論を重ね、このままの20世紀型の医療が続けば、今の社会保障制度は持たないという危機感を共有しました」

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