Facebook(FB)やTwitterなどのインターネット交流サイト(SNS)をめぐる「炎上」騒ぎが、社会をにぎわせている。飲食店従業員による「冷蔵庫内で写真撮影」などが特に話題となったが、医療者が関係するトラブルも相次いでおり、病院も「対岸の火事」では済まされない。SNSトラブルには、どんな法的リスクがあるのか、病院としてどんな対策を取ればいいのか、専門家に聞いた。【敦賀陽平、烏美紀子】
前回の和歌山労災病院の事例で考えてみたい。このケースでは、FB上で公開されたCT(コンピューター断層撮影装置)の画像に、患者名の記載はなかった。個人情報保護法は、個人を特定できるものが対象となっているため、この場合は該当しないことになる。
「希少な病気でもない限り、CTやレントゲンの画像だけで個人を特定することは難しいでしょう」。大磯教授はこう指摘する。
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