淀川キリスト教病院(大阪市東淀川区、630床)は、JR大阪駅北側に今春誕生したグランフロント大阪の中核施設であるナレッジキャピタル内に、早期発見はもとより、未病や予防も視野に入れた、会員制の検診センター「うめきたクリニック」を5月に開設した。9月28日には内覧会とともに市民公開講座を開き、多数の市民が参加。子宮がんなど女性特有のがんをテーマに医師が講演し、検診の重要性を訴える啓発活動を行った。【坂本朝子】
同クリニックの向井秀一院長は、「わたしと放射線技師の2人以外は、医師やスタッフすべて女性で、いわば『女性のためのクリニック』」と言う。毎週火曜の午後は、女性患者に限定するレディース・デーとするなど、女性に優しい医療を心掛けている。また、仕事が忙しい人を対象に、仕事帰りの夕方に受けられる「イブニングコース」も用意。時間がない人や医療機関の受診を躊躇しがちな人を「医療弱者」ととらえ、社会的貢献をするのがクリニックの狙いという。
さらに、オーナー会員には専用の個室が用意され、誰にも見られずに受診が可能で、来院時に、駐車場や同じ棟のホテルに直結する入口から診察室に直接入ることができる動線が確保され、プライバシー対策は万全だ。
また、同クリニックは、淀川キリスト教病院と密接に連携、電子カルテも共有する。検査で何か異常が見つかれば、その場で同院の専門外来や検査予約が可能で、早期発見・早期治療につなげる体制が整う。向井院長は、「実際に、午前中にクリニックで異常が見つかり、午後には本院で診察を受けた人もいる」とし、それが強みだとした。
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