今年6月、国は19年ぶりに「職場における腰痛予防対策指針」を改定した。今回の改定の大きな特徴は、「入浴介助及び排泄介助における対象者の抱え上げは、労働者の腰部に著しく負担がかかる」と断じ、抱え上げを原則として禁じた点。そして、抱え上げが必要な場面では福祉器具のリフトの使用を積極的に推奨した点だ。しかし、介護や看護の現場では、リフトを使う事業所は、まだまだ少数派だ。なぜ、その普及は進まないのか。そもそも、リフトは介護にどんな影響をもたらすのか。そして本当に介護職員や看護職員の腰を守ることができるのか。さらにはリフトを導入する経営的なメリットは-。現場のルポも交えながら、考える。【ただ正芳】
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