世の中にレシピ本はあまたあるが、埼玉石心会病院（埼玉県狭山市）の「入院させない健康献立」は少し趣向が違う。透析患者とその家族を支えることを目指している。レシピ本の取りまとめ役の１人である石心会グループ本部のフードコーディネーターの大川清さんは、「この本で患者とその家族が、一緒に食事を楽しんでほしい」と話す。【君塚靖】

　社会医療法人財団石心会の埼玉石心会病院が、レシピ本を出すことになったのは、製薬メーカー主催の透析患者向け療養食のコンテストで、グランプリと佳作のダブル受賞をしたのがきっかけだ。春ごろに具体的な話が持ち上がり、9月に発行にまでこぎ着けた。

　「入院させない健康献立」のネーミングは、「救急車を断らない」をモットーにしていることで有名な石心会グループが、慢性疾患の患者を入院が必要になるほどの状態に悪化させないために食事でサポートしようという思いが込められている。

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