事故防止の方策から院内広報誌の名称、業務の申し送りまで、医療機関の職員同士が顔を合わせて会議をする議題は絶えない。しかし、「時間通りに終わらない」「発言する人がいつも同じ」など、会議中に問題を感じることはないだろうか。コクヨファニチャーで社会人研修の講師を務め、今年の「国際モダンホスピタルショウ」でも「院内で明日から使える会議の進め方のテクニック」をテーマに講演した下地寛也氏は、参加者の多くが会議の進め方を知らなければ、問題が起こるのは当然だと指摘する。【佐藤貴彦】
まず理解しておくべきポイントとして下地氏が挙げるのは、会議の基本的な流れだ。「議論するテーマを確認して、意見を出し合い、出た意見の中から1つに絞って決定する、という流れです。この中で、皆が意見を出すことを『発散』、意見のメリットとデメリットを分析して、1つに絞ることを『収束』と言いますが、『発散』と『収束』を分けないと、いいアイデアが出なかったり、時間内に結論が出なかったりすることにつながります」。
下地氏が、「発散」と「収束」を分けていない会議の会話例として挙げるのは、こんな場面だ。
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