不整脈の患者がいなくても、ペースメーカーのリード留置やアブレーション治療などの手技が体験可能な「バーチャルリアリティー(VR)シミュレータ」。若手医師らの手技習得に寄与しているという。最新技術を取り入れた手術のトレーニングに、記者が挑戦した。【佐藤貴彦】
心臓弁やペースメーカーなどの医療機器を世界100か国以上で販売するセント・ジュード・メディカルは、4か国6か所に医療従事者向けの研修施設を持つ。このうち1施設が昨年6月、東京都港区にオープン。不整脈治療に携わる若手医師や看護師、臨床工学技士らを対象に、職種や経験に合わせた複数の研修プログラムを提供している。
同施設の設備は、VRシミュレータのほか、ブタの心臓を解剖するためのウェットラボや、患者の体内に植え込んだペースメーカーなどの設定を変更する機器「プログラマー」など。研修の講師は、現役医師や、医療機器の使い方を熟知した同社社員が務める。VRシミュレータを使った研修は主に医師向けだが、無資格の記者が体験させてもらった。
(残り3125字 / 全3586字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】