中央社会保険医療協議会(中医協)のDPC評価分科会は、「年齢階級別退院患者数」や「診療科別症例数トップ3」といった指標を自分たちで作成・公開できる病院がどれだけあるか、調査する方針を固めた。DPC対象病院の診療実績を評価する「機能評価係数2」として、「病院指標の作成と公開」の項目を追加するかどうかの判断材料にする。ただ、厚生労働省ではこの項目を追加するとしても、2014年度の診療報酬改定での対応は「時間的に難しい」としており、それ以降の報酬改定に向けて検討する。
「病院指標の作成と公開」は、年齢階級別の退院患者数や診療科別症例数トップ3といった指標をDPCデータから作成し、ホームページ上に分かりやすく公開する取り組みへの評価を想定している。公開指標の候補には、「5大がん(肺がん、大腸がん、胃がん、肝がん、乳がん)の病期(ステージ)別の症例数」「肺炎の重症度別症例数」「脳梗塞の症例数」「診療科別の主要手術症例数のトップ3」「敗血症など合併症の発生率」も挙がっている。
厚労省では、全国共通の指標を公開することで一般向けの情報提供が進むだけでなく、各病院が地域での役割を見直したり、DPCデータの分析力を高めたりする上でも役立つとみている。
調査は、DPC対象病院と同準備病院すべてを対象に実施し、DPCデータを使ってこれらの指標を実際に作れるかどうかや、自病院のホームページがあるかどうか、指標を公開することへの賛否などを質問する。【兼松昭夫】
(残り0字 / 全691字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】