NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の影響で注目が集まる海女漁。ドラマの舞台の東北地方だけでなく、石川県・輪島の沖に浮かぶ舳倉島(へぐらじま)でも、古くから海女が活躍してきた。日本医師会の小森貴常任理事は三十年来、同島で年1回の耳鼻咽喉科検診を実施している。小森氏が海女の耳疾患を診続けるのは、ボンベを背負わず水深10メートル以上まで潜る「超人的」な彼女らとの交流に、医師としてのやりがいを強く感じるからだと言う。【佐藤貴彦】
同島にある医療機関は、市立輪島病院舳倉島診療所の1施設。島民を1人で診ていた医師が1979年に亡くなり、一時は「無医島」になったが、自治医科大の卒業生が80年から交代で赴任。今も初期診療の提供体制を確保している。
島の外の医師が検診に赴く「舳倉島総合診療」は、82年に始まった。専門医が島民の健康状態を検診する機会も必要だとして、初代所長の疋島(ひきしま)一徳氏が県内の医師に働き掛けたのがきっかけ。現在は、県と市の共催事業として、複数科の医師らが参加する。
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